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論文

Weakened oxygen adsorbing the Pt-O bond of the Pt catalyst induced by vacancy introduction into carbon support

岡崎 宏之*; 出崎 亮*; 越川 博*; 松村 大樹; 池田 隆司*; 山本 春也*; 八巻 徹也*

Journal of Physical Chemistry C, 127(49), p.23628 - 23633, 2023/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Physical)

The change in the oxygen adsorption states of Pt nanoparticles by ion irradiation of the carbon support is studied by in situ X-ray absorption spectroscopy measurements. The difference spectra around a Pt L$$_{3}$$ edge due to oxygen adsorption are recorded, and a lowering in the Pt-O antibonding level by the ion irradiation is observed, thus resulting in a weakening of the Pt-O bond. This indicates that the introduction of vacancies in the carbon support would result in weak Pt-O bonds assumable through the stronger Pt-C interaction, which is considered to enhance the oxygen reduction reaction activity of the deposited Pt nanoparticles. Theoretical studies have demonstrated that the vacancies affect Pt through the Pt-C interaction and then result in the weakening of the Pt-O bond.

論文

非破壊型静電セプタム試験機によるビーム分離実験と装置改良の検討

永山 晶大; 原田 寛之; 下川 哲司*; 佐藤 篤*; 山田 逸平; 地村 幹; 小島 邦洸; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.526 - 530, 2023/11

本研究では、ビームの遅い取り出しのための非破壊型静電セプタムを開発している。従来型と異なり、この装置はビームと衝突しないようにビーム周辺に配置した多段電極で構成されており、発生させた電場によって非破壊でビームを分離する。本研究ではその電場分布を評価すべく、電子銃とビームモニタで構成された試験装置を開発した。その装置に試作電極を設置し、細い電子ビームで電場分布測定の実験を実施した。その測定結果は計算結果との良好な一致を示した。しかし、ビームの分離能力はまだ十分ではない。そこで、電場分布の改良に向けた電極形状や配置の最適化の検討を行った。本発表では、試験装置を用いた電場分布測定実験の結果や改良案を報告する。さらに、本開発の今後の展望についても述べる。

論文

Magnetic hysteresis induction with nanocolumnar defects in magnetic insulators

針井 一哉*; 埋田 真樹; 有沢 洋希*; 日置 友智*; 佐藤 奈々; 岡安 悟; 家田 淳一

Journal of the Physical Society of Japan, 92(7), p.073701_1 - 073701_4, 2023/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:57.37(Physics, Multidisciplinary)

Magnetic property modification of an easy-plane magnetic insulator caused by an accumulation of nanocolumnar defects along the film normal was investigated by numerical simulations and heavy-ion beam irradiation experiments. Micromagnetic simulations suggest that depending on the density of the nonmagnetic nanocolumnar defects, the microstructure of the fragmented ferromagnetic domains is formed leading to magnetic coercivity enhancement as well as magnetization reduction. To prove this prediction, gold ions with 300 MeV were used for the irradiation to create amorphous nanocolumnar defects in crystalline bismuth-doped lutetium iron garnet (Bi:LuIG) films. As increasing the ion-irradiation dose, the modifications of the saturation magnetization and magnetic coercivity were observed in an uncorrelated manner; the enhancement of magnetic coercivity exhibits a fluence threshold whereas the decrease of saturation magnetization caused by ion-beam damage is monotonic with increasing beam fluence. These behaviors qualitatively agree with the numerical simulations and the models by continuum percolation theory. Because the irradiation effects are controlled by beam fluences, the present method has the potential to be a microstructuring technique for magnetic insulator.

報告書

第34回「タンデム加速器及びその周辺技術の研究会」報告集

株本 裕史; 中川 創平; 松田 誠

JAEA-Conf 2022-002, 146 Pages, 2023/03

JAEA-Conf-2022-002.pdf:9.89MB

第34回「タンデム加速器及びその周辺技術の研究会」は、令和4(2022)年7月21日(木)$$sim$$22日(金)の2日間に亘り日本原子力研究開発機構原子力科学研究所により開催された。新型コロナウイルスの感染拡大防止の対応からオンライン形式とした。本研究会は、タンデム加速器を中心とした静電加速器施設を運営あるいは利用する研究者・技術者の現場レベルからの話題提供を通じて、参加者相互の情報交換を図り、関連研究の発展や施設管理に資することを目的として行われている。本研究会へは26の大学、研究機関および産業界から約100名の関係者が参加した。発表件数は25件で、各施設の現状報告や加速器の技術開発、応用研究等について報告が行われた。また、今回はオンライン開催のためにポスター発表は行わず、口頭発表のみとした。本報告集は、これらの発表内容をまとめたものである。

論文

ウィーク・ビーム走査透過電子顕微鏡法を用いた原子炉圧力容器鋼のマトリックス損傷評価

吉田 健太*; 外山 健*; 井上 耕治*; 永井 康介*; 下平 昌樹

まてりあ, 62(3), p.154 - 158, 2023/03

原子炉圧力容器(RPV)の中性子照射脆化因子の一つである直径3nm程度の微細な転位ループを高精度に分析するために開発したウィークビーム走査透過型電子顕微鏡(WB-STEM)に関する解説を行うとともに、当該手法と3次元アトムプローブ法(APT)及び陽電子消滅法(PAS)を組み合わせた最先端の照射脆化研究について紹介する。WB-STEMは材料内部に存在する特定の格子欠陥に対して最適な電子線の収束角及び検出角を設定することによって、従来透過型電子顕微鏡での観察が困難であった微細な転位ループの定量評価を可能にする手法である。この手法を用いて10$$^{23}$$n/m$$^{2}$$程度の低照射量から10$$^{24}$$n/m$$^{2}$$を上回る高照射量まで複数照射量条件で照射された欧州加圧水型軽水炉の監視試験片中の転位ループを分析し、APTやPASで分析した溶質原子クラスターとの比較を行った。その結果、8.2$$times$$10$$^{23}$$n/m$$^{2}$$から1.2$$times$$10$$^{24}$$n/m$$^{2}$$の高照射量領域において転位ループの数密度が顕著に増加することを明らかにした。また、測定された転位ループ及び溶質原子クラスターの数密度や寸法からモデル式に基づいて、これら微細組織の脆化への寄与を評価し、高照射量領域において転位ループが脆化に大きく寄与する可能性を示した。

論文

核変換に向けて

前川 藤夫

量子ビーム科学の基礎と応用; NSAコメンタリーシリーズ, No.27, p.15 - 25, 2023/03

量子ビームの産業応用の中でも特に我々人類にとって有益と考えられる核変換技術について解説する。

論文

原子力機構-東海タンデム加速器の現状

株本 裕史; 松田 誠; 中村 暢彦; 石崎 暢洋; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 松井 泰; 中川 創平; 阿部 信市

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1109 - 1113, 2023/01

原子力機構-東海タンデム加速器施設は最高運転電圧が約18MVの大型静電加速器で、重イオンビーム等を用いた核物理,核化学,原子物理,材料照射などの各分野で利用されている。本発表では、2021年度における加速器の運転・整備状況およびビーム利用開発等について報告する。当施設では近年、運転中の放電が頻発するため、加速電圧を約15MVと以前よりも低く抑えている。これは加速電圧に対する絶縁性能が必要な機器類(セラミック製加速管や発電機駆動用アクリルシャフト等)が経年劣化してきているためと思われる。2021年度には低エネルギー側加速管7本(3.5MV相当)とアクリルシャフト2本の交換作業を行い、絶縁性能の回復を図った。2020年度にも同様の交換作業を行っており、全体的に経年劣化が進んでいると思われることから、今後は抜本的な対策を検討する必要があると考えている。また、当施設では、現在の施設のアップグレードを行い、後継となる加速器を導入する計画の立案を行っている。超伝導加速器の技術を使用し、高エネルギー・高強度の重イオンビーム等を発生させるものであり、こちらの概要についても併せて報告する。

論文

1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告,2

仁井 啓介*; 井田 義明*; 上田 英貴*; 山口 隆宣*; 株本 裕史; 神谷 潤一郎; 近藤 恭弘; 田村 潤; 原田 寛之; 松井 泰; et al.

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.601 - 604, 2023/01

マルイ鍍金工業では、日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で東海タンデム加速器後段の超伝導ブースター用1/4波長型超伝導空洞(QWR)について再表面処理の検討を行っている。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理等が可能な構造になっている。再表面処理では、内面ニオブに電解研磨(EP)を施工して表面粗さを小さくし、高い加速電界(5MV/m以上)を発生できるようにすることを目標としている。2020年度には、マルイ鍍金工業がニオブ9セル空洞EPの経験で得た各種パラメータとJAEA所有の電極、治具等を組み合わせて、予備の空洞に対してEPを施工した。しかし、EP後のニオブ表面は光沢が増すものの表面粗さが良好な状態とはならず、加速電界もEP前よりは改善したが、目標値には達していなかった。2021年度には空洞のニオブ表面粗さと加速電界の改善を目指して、EPのパラメータ(電極面積,電圧,流量と揺動)を変えての実験を行い、設備,条件,表面粗さ等の評価を行った。また、今回はこれまでに観察してこなかった中心導体のドリフトチューブ部内面などについても広く観察を行ったので、そちらの結果も併せて報告する。

論文

粒子加速器における非破壊での遅いビーム取り出し手法の研究

永山 晶大; 原田 寛之; 下川 哲司*; 山田 逸平; 地村 幹; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.503 - 507, 2023/01

リング型粒子加速器であるシンクロトロン加速器ではリング内にビームを溜め込み、周回させながら加速したビームを徐々に供給する「遅い取り出し」技術で最先端の物理実験や放射線がん治療を実現している。従来の手法では、周回ビームと取り出しビームの間に電場分布を切り分ける電極を挿入する必要がある。現在の手法では、取り出し時に発生するビーム衝突が原理的に解決できず、機器の故障や出力制限の原因となっている。そこで、ビーム軌道上に挿入される電極を廃した新たな手法に基づく非破壊型静電セプタムを考案し、現在開発を進めている。従来型の静電セプタムと同等に粒子を周回ビームから蹴り出す為には、境界面で不連続のギャップを持つ階段関数のような分布の力を発生させるのが理想である。本発表では階段関数に近い分布のローレンツ力を真空中に発生させるための電極・電流路配置の最適化の計算方法や、発生させるローレンツ力によるビーム軌道の計算結果について報告する。また、現在進行中である本手法の原理実証に向けて開発した小型原理実証機についても紹介し、今後の展望についても議論する。

論文

Development of combined-function multipole permanent magnet for high-intensity beam transportation

不破 康裕; 高柳 智弘; 岩下 芳久*

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 32(6), p.4006705_1 - 4006705_5, 2022/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Engineering, Electrical & Electronic)

大強度ビームを輸送するための手法としてJ-PARCリニアックにおいて多重極磁石を用いた空間電荷補正法が提案されている。この方式を実現するための機器として永久磁石を用いた複合多重極磁石を製作している。この多重極磁石ではビームを収束する四極成分に加えて空間電荷効果を補正する八極磁場成分を発生することができる。本項では製作した磁石システムの設計製作した磁石の機能と磁気的な特性を報告する。

論文

イオンビームによるナノスケールで起こる水中での生体分子損傷の機構解明

土田 秀次*; 間嶋 拓也*; 甲斐 健師

応用物理, 91(9), p.553 - 557, 2022/09

イオンビームを用いた粒子線がん治療のより効果的な治療に向けて、放射線によるDNAなどの生体分子の損傷過程を原子レベルで解明する研究が世界中で進められている。本稿では、イオンビームによる水中での生体分子損傷について、分子周辺で起こる素反応を研究した実験手法を紹介する。この実験では、細胞を模擬するため真空内液体分子線法および微小液滴法を利用し、生体分子水溶液の標的にイオンビームを照射し、標的から放出した生体分子の分解イオンを質量分析することで、分子の切断箇所を特定した。シミュレーションとして、PHITSを利用し水への炭素イオン照射の結果生じる二次電子の物理特性を解析した手法を紹介する。さらに、実験とシミュレーションの共同研究で明らかになった、高速イオンによる生体分子損傷の微視的描像を述べる。

論文

Design of beam focusing system with permanent magnet for J-PARC LINAC MEBT1

不破 康裕; 守屋 克洋; 高柳 智弘

Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.364 - 367, 2022/09

J-PARC LINACのMEBT1 (Medium Energy Beam Transport 1)は、RFQ (Radio Frequency Quadrupole)とDTL (Drift Tube Linac)の間に位置する3MeVビームの輸送系である。この区間ではDTLへの入射ビームのマッチングや後段の3GeVシンクロトロンの加速周期に合わせたビームのチョップを行っており、MEBT1の特性はJ-PARC加速器施設におけるビームの品質を決める重要な要素である。1MWおよびそれを超えるビーム出力を目指すにあたり、MEBT1の安定性および信頼性向上は重要な開発項目となっており、ビーム集束系への永久磁石の適用を検討している。本発表では、MEBT1への導入に向けた永久磁石を用いた集束磁石の設計およびその集束磁石を用いる場合のMEBT1のラティス検討結果を報告する。

論文

核変換特性試験用の陽子ビーム制御の技術開発

武井 早憲

Isotope News, (779), p.11 - 15, 2022/02

J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV,出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるJ-PARCのRFQテストスタンドのリニアックにおいて高出力レーザーを用いた荷電変換に基づくビーム取出し試験を実施した。本論文は試験結果の概要をまとめたものである。

論文

中性子(東海村): 中性子利用研究の新展開; 大型定常中性子源(JRR-3)と大強度パルス中性子源(J-PARC MLF)の協奏時代の幕開け

武田 全康

ぶんせき, 2021(11), p.611 - 615, 2021/11

東日本大震災の影響で10年にわたり運転を休止していた研究用原子炉JRR-3が2021年2月に運転再開したことにより、大強度陽子加速器実験施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)の大強度パルス中性子源と大強度定常中性子源(研究炉)の両方を利用することのできる中性子科学推進の場が茨城県東海村の日本原子力研究開発機構原子力科学研究所の敷地内に実現した。本解説では、それらの施設の特徴とそこに設置されている装置群を紹介する。

論文

SiCワイヤにおける二次電子放出の大強度ビームに対する耐久性

明午 伸一郎; 中野 敬太; 大久保 成彰; 湯山 貴裕*; 石井 保行*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.296 - 301, 2021/10

原子炉の廃棄物の有害度低減に用いる加速器駆動システム(ADS)や大強度核破砕中性子源の安定した運転のためには、ビームプロファイルモニタが重要となる。J-PARCの核破砕中性子源では、炭化珪素(SiC)の二次電子弾き出しによるマルチワイヤ-プロファイルモニタ(MWPM)用い測定を行っている。ADSのターゲット等の材料試験のためにJ-PARCで建設を計画している陽子照射施設でも、SiC製のMWPMを用いる予定としている。SiCのビーム耐久性が重要となるため、HeおよびArイオンビームを用いてSiCワイヤの劣化を測定した。本研究ではまた、2次元のビームプロファイル取得のため、蛍光型プロファイルモニタの開発を行った。アルミナを用いた蛍光体に対し、ArおよびXeイオンビームを入射し、蛍光スペクトルの測定を行った。

論文

2MHz高周波源による高周波大強度負水素イオン源から引き出されたビームへの影響

神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 和田 元*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.230 - 233, 2021/10

J-PARCやSNS, LINAC4では2MHzの高周波源を用いてイオン源内で水素プラズマを生成し、負水素イオンビームを引き出している。これまで、我々は高周波負水素イオン源より引き出された負水素イオンビームの特性について報告してきた。今回、高時間分解能でマクロパルス内でのエミッタンスの変化を測定する計測系を開発した。この計測系を用いてイオン源より引き出された負水素イオンビームのエミッタンスを測定したところイオン源のプラズマ生成に用いている高周波源と同じ周波数またはその高調波で揺動していることが分かった。本発表では、測定で得られたエミッタンス揺動の結果について報告する。

論文

J-PARC Linac/RCSにおける機器インターロック発報イベントの解析

林 直樹; 畠山 衆一郎; 福田 真平*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.679 - 682, 2021/10

ユーザー利用の加速器において、高い稼働率を実現するためには、原因の単純な電磁石や加速空洞電源のインターロック以外に、複合的な発報事象についても詳しく理解する必要がある。J-PARCでは、単に1次的なインターロック情報だけでなく、ビーム診断系で記録された発報事象以前を含むデータより、丁寧な事象再構成を行い、原因をより的確に、明らかにする取り組みを行っている。今回新たにRCSロスモニタのより詳しい波形情報、MLFとMRの同時運転時の状況などを踏まえた解析を進めた。同時運転時の特有のビーム行き先切り替え時の問題、イオン源放電時の影響、RCS出射キッカーに係る事象等を紹介する。

論文

High-speed emittance measurements for beams extracted from J-PARC RF ion source

柴田 崇統*; 神藤 勝啓; 和田 元*; 小栗 英知; 池上 清*; 大越 清紀; 南茂 今朝雄*

AIP Conference Proceedings 2373, p.050002_1 - 050002_9, 2021/08

J-PARCの2MHz高周波イオン源から引き出された負水素イオンビームのエミッタンスやTwissパラメータの振動を、RFQ入口の位置に設置した二重スリット型のエミッタンスモニターを用いて測定した。このエミッタンスモニターには、新たに開発した毎秒60メガサンプルのデータ取得系を備えており、数MHzのビーム振動ならば十分な時間分解能で測定することができる。本測定から、ビームの位相空間は(1)ビームコア部分に存在するDC成分、(2)ビームコア部分とハロー部分の両方で存在する2MHz成分、(3)ビームハロー部分でわずかに存在する2倍高調波(4MHz)成分の3つの成分で構成されていることが分かった。主成分は2MHz成分であり、これはビームエミッタンスの振動周波数を決めている。今回の実験で得られたビームエミッタンスは0.34$$pi$$ mm-mradのDC成分に、約0.04$$pi$$ mm-mradの2MHz振動成分の振幅が重畳していることが分かった。この結果は、イオン源から引き出されたビームが、2mほどの磁場集束系を通過しても約10%の高周波振動成分を持っていることを示している。

論文

Low-power proton beam extraction by the bright continuous laser using the 3-MeV negative-hydrogen linac in Japan Proton Accelerator Research Complex

武井 早憲; 堤 和昌*; 明午 伸一郎

Journal of Nuclear Science and Technology, 58(5), p.588 - 603, 2021/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

J-PARCで整備を目指している核変換物理実験施設(TEF-P)では、リニアックからの大強度負水素イオンビーム(エネルギー400MeV,出力250kW)から小出力の陽子ビーム(最大出力10W)を安定に取り出す必要がある。原子力機構では、レーザーを用いた荷電変換によるビーム取り出し法を提案し、開発を行っている。今回、3MeVの負水素イオンが加速できるJ-PARCのRFQテストスタンドのリニアックにおいて高輝度連続波レーザーを用いた荷電変換に基づくビーム取出し試験を実施した。その結果、取り出し効率が$$2.3times10^{-5}$$で出力0.57mWの長パルスビームを取り出すことに成功し、これらの実験値は理論的な予測値と良く一致した。

論文

Simulation study of heavy ion acceleration in J-PARC

原田 寛之; Saha, P. K.; 金正 倫計

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011028_1 - 011028_6, 2021/03

近年、人類は宇宙に浮かぶ超巨大な原子核である中性子星に関する大きな発見をした。2010年に太陽の2倍の質量の中性子星を発見し、2017年には2つの中性子星が合体するときに発生する重力波を検出した。中性子星のような高密度物質を理解するために、高エネルギー重イオンビームを用いた実験研究が世界中で計画されている。大強度陽子加速器施設J-PARCは、400MeVリニアック, 3GeVシンクロトロン,主リングシンクロトロンの3つの加速器で構成されている。それらの加速器はMW級の大強度陽子ビームを標的に供給し、標的衝突後に生成される2次粒子ビームは様々な最先端の実験や研究に利用されている。このJ-PARCの大強度能力を最大限に生かすべく、重イオンビーム加速の検討を実施している。我々は世界最高強度に到達しうるJ-PARCにおける重イオンビームの加速スキームを提案する。本発表では、J-PARCにおける重イオンビームの加速スキームを紹介する。

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